旅する両替手帳 — Field Notes on Travel Currency Exchange
外灘から望む上海・浦東の摩天楼。東方明珠塔と上海中心大厦
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中国の両替

中国は両替よりも「決済の準備」
Alipay・WeChat Pay を整えれば、現金は補助の役割で足ります。

レート 2026-06-10

公開 2026-05-26

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Today's best rate

421元/万円

中国銀行(市街地)

中国は「最良レート探し」より「決済の準備」が先

外灘から望む上海・浦東の摩天楼。東方明珠塔と上海中心大厦
上海・外灘上海・外灘から見た浦東の高層ビル群。現代中国ではQR決済が広く普及し、両替の比重は下がっている。

中国の両替を調べると、最初は「どこが一番お得か」を探したくなります。ただ、現代の中国旅行で先に決めたいのは「現地で支払えるか」のほうで、両替はその後の補助的なテーマになりつつあります。中国本土は QR決済(Alipay/WeChat Pay)が広く普及 していて、コンビニ・タクシー・地下鉄・飲食店の多くがキャッシュレス前提で動きます。旅行者が現金を必要とする頻度はかなり下がっているのが実感です。

中国の駅構内に置かれた QR 決済端末付き自販機。背後に ICBC(中国工商銀行)ATM が並ぶ
中国・駅構内飲料自販機にも QR 決済端末が標準装備され、隣には ICBC の ATM。現金と QR 決済の役割が逆転しているのが分かる一枚。

そこで本ページは、現金レートの比較よりも先に「Alipay・WeChat Pay・Wise デビットをどう組み立てるか」を扱います。両替は最後に、最低限の現金を日本国内で揃えておく位置づけで考えていきます。

なお、ここで扱うのは 中国本土向け(北京・上海・広州・深圳など)の話で、香港・マカオ・台湾は別ルール です。Alipay/WeChat Pay の中国本土版は使えないので、行き先ごとのページを参照してください。

Conclusion

3行で言うと、こう。

  • Alipay を主・WeChat Pay を従でインストール、出発前に本人認証+カード登録を済ませる
  • Alipay に紐付けるのは Wise デビットカード(使い捨てカード番号で安全・低手数料)
  • 補助の現金は 外貨両替ドルユーロで日本国内に郵送。全国展開大手や日本の空港の両替店で換えるより明確に有利

RATE COMPARISON

中国の両替レート 一覧(参考)

両替が主訴ではない国なので、表は「現金が必要になった場合の比較」として参考までに。現地の主要銀行(中国銀行・中国工商銀行など)が最良グループで、全国展開大手(Travelex・三菱UFJ ワールドカレンシーなど)や日本の空港の両替店はそれに比べて明確に不利、という構図は他のアジア通貨と似ています。

主要ロケーション 比較

レート 2026-06-10 12:21

Real rate comparison

店舗 1万円→元 評価
中国銀行(市街地) 421元 🤩
中国工商銀行 420元 🤩
外貨両替ドルユーロ 410元 😄
トラベレックス 388元 😩
成田空港(GPA・成田空港直営両替) 389元 😩
福岡空港(福岡銀行) 386元 😩

50,000円シミュレーション

現地の主要銀行で 5 万円を換えるのと日本の空港の両替店で 5 万円を換えるのとでは、受け取れる人民元に 5 万円換算で約 4,200 円相当(約 180 元の差) が出ます。現地での夕食 1〜2 回ぶんに相当する差です。日本の空港の両替店どうしを比べても、現地の主要銀行と比べて 5 万円換算で 約 3,600〜4,300 円 の不利が並ぶ帯です。一方、外貨両替ドルユーロを日本国内で郵送受取すれば、現地の主要銀行よりは 5 万円あたり 約 1,400 円ほど割高 にとどまり、全国展開大手や日本の空港の両替店と比べると 5 万円あたり約 2,200〜2,900 円安く揃えられます。「現地銀行ほど良くはないが、日本側の選択肢としては有利」という中間ポジションです。

Best

2,104

中国銀行(市街地)

Worst

1,932

福岡空港(福岡銀行)

中国のおすすめ両替方法

中国銀行(BANK OF CHINA)上海支店のエントランス外観と 24時間 ATM サイン
上海上海の中国銀行支店。現金が必要な場面では銀行 ATM が頼りになるが、Wise デビットカードがあれば手数料を抑えられる。

時系列で、決済 → 補助カード → 現金 の順に組み立てます。両替は最後で良い、というのが中国の特徴です。

  1. Step 1

    出発前のとき

    Alipay の本人認証+カード登録

    メイン決済を確保する

    中国本土の決済は Alipay(支付宝) が事実上の標準。出発の 数日前まで にアプリをインストールし、本人認証(パスポート画像と顔認証)を済ませて、Wise デビットカード を登録します。Wise の使い捨てカード番号機能を使うと、メインカードを直接さらすリスクが避けられて安全です。WeChat Pay は補助として併用しておくと、Alipay 非対応の自販機などをカバーできます。

  2. Step 2

    現金準備のとき

    外貨両替ドルユーロで郵送

    必要分を日本国内で確保する

    QR決済が使えない屋台・タクシーの一部・小規模店向けの 補助としての現金 は、外貨両替ドルユーロ(doru.jp) で出発前に日本国内で用意するのが現実的です。全国展開大手や日本の空港の両替店と比べて 5 万円あたり 約 2,200〜2,900 円 有利で、自宅に郵送で届きます。現地の主要銀行よりは 5 万円あたり 約 1,400 円ほど割高ですが、本人登録の待ち時間や移動コストを差し引くと、3〜4 日の都市滞在で必要な 5,000〜10,000 円分 程度なら十分割に合う水準です。

  3. Step 3

    現地に着いてからのとき

    空港の両替店は最低限に

    上海浦東・虹橋空港の両替は避けたい

    事前準備が間に合わなかった場合でも、現地空港の両替店は最後の手段として扱ってください。上海浦東・虹橋空港の両替店はレートが悪く、加えて 1 回 38〜40 元(約 900 円相当)の手数料 が乗ります。市内に出てから、中国銀行・中国工商銀行など市街地の主要銀行で換えるのが最良グループですが、初回利用は本人登録に 30〜60 分かかります。観光時間とのバランスで判断してください。

    上海浦東空港の Ctrip 携程外币兑换 Currency Exchange カウンター
    上海浦東空港 PVG上海浦東空港の両替カウンター。レートに加えて 1 回 38〜40 元の手数料が乗るので、ここで換えるのは最後の手段にしたい。
  4. Step 4

    時間優先派のとき

    ホテルの両替も選択肢

    レートは劣るが本人登録不要

    中・高級ホテルは大手銀行と提携して両替に応じてくれる場合があり、フロント経由でその場で完結 します。レートは市街地の主要銀行より落ちますが、初回登録の 30〜60 分を避けられる という意味で時間効率は良好です。両替額が少額(5,000〜10,000 円分)なら、ホテルで済ませる選び方も現実的です。

決済まわりで押さえる3つのルール

中国の決済はクレカや現金主体の国とは仕組みが違うので、知らないと困るポイントがいくつかあります。

中国の飲食店テーブルに置かれた QR コード付きテーブル番号「13」「14」のシール
上海・飲食店飲食店ではテーブル番号と一体になった QR コードから注文・支払いまで完結する。日本の PayPay とは違うフローが現地の決済シーンを支配している。
  1. 01

    Alipay/WeChat Pay は中国本土のみ

    両ウォレットの中国本土版は 香港・マカオ・台湾・日本では使えません。香港版(AlipayHK)・台湾版は別アプリ・別運用なので、行き先ごとに使い分けてください。

  2. 02

    WeChat Pay には累計 15,000 元の本人認証ライン

    WeChat Pay は 累計 15,000 元(約 35〜40万円相当)までは本人認証なし で使えますが、それを超えると本人認証が必要です。短期旅行なら問題ありませんが、長期滞在や複数回利用で枠を超える場合は事前認証を済ませておきましょう。

  3. 03

    QR決済は『自分のスマホで承認』が必要なことがある

    店員に自分の QR を読み取らせる方式(消費者提示型)の場合、自分のスマホに承認通知が来て承認操作が必要 な場面があります。日本の PayPay などと違うフローなので、慣れていないと支払い完了に時間がかかることも。店員提示型(店の QR を自分で読み取る)の方がスムーズです。

Warning

本人認証は出発前に必ず済ませる

Alipay の本人認証は 数時間〜1日かかる ことがあるほか、認証に必要なパスポート画像・顔認証を 現地で慌てて行うとネットワーク不調などで失敗 することがあります。出発の 3〜5 日前まで には認証を済ませて、テスト決済(Alipay の少額チャージなど)も試しておくのが安全です。

AREAS

エリア別に見るなら

「自分の宿泊エリアでどこの両替が使えるか」を確認したい方は、各エリアの詳細ページへ。

PRE-DEPARTURE

出発前にできる準備

決済主軸の国とはいえ、補助の現金とカードは 日本にいるうちに揃える のが現実的です。日本の空港の両替店は人民元のレートが明確に不利で、現地でも市街地の主要銀行は初回登録に 30〜60 分かかります。Wise デビットカードを Alipay に紐付け、補助の人民元はドルユーロで自宅郵送 という組み立てなら、出発前に準備が完結します。

★ Editor's pick · For frequent travelers

Wise デビットカード

Alipay 連携の有力なカードです。使い捨てカード番号機能で、メインのクレジットカード番号をさらさずに Alipay へチャージできます。海外決済手数料も低く、中国本土での運用には相性が良いデビットカードです。

Alternative · For pre-departure prep

外貨両替ドルユーロ

日本国内で事前に人民元を揃えたい派にとっての現実解。全国展開大手や日本の空港の両替店と比べて 5 万円あたり 約 2,200〜2,900 円 安く、オンライン申込み → 自宅郵送で受け取れます。3 万円以上から受付・10 万円未満は送料 400 円 なので、5,000〜10,000 円分の補助現金準備にも対応できます。

FAQ

よくある質問

Q1.Alipay と WeChat Pay、どちらをメインにすべき? +
A.

Alipay をメイン、WeChat Pay を補助で揃えるのが標準です。Alipay は対応店舗が広く、観光客向けの本人認証・カード登録もスムーズ。WeChat Pay は WeChat(中国版 LINE)の決済機能 で、一部の自販機など Alipay が使えない場面の補助になります。両方インストールしておけば、ほぼ全ての場面をカバーできます。

Q2.現金はどれくらい持っていけば足りる? +
A.

3〜4日の都市滞在なら 5,000〜10,000円分の人民元 で十分なケースが多めです。Alipay/WeChat Pay が使えない場面(屋台の一部・タクシーの個別事業者・地方の小規模店)の補助としての現金、と考えてください。長期滞在や地方旅行が中心なら、もう少し多めに準備しておくと安心です。

Q3.Wise 以外のクレカで Alipay は使えますか? +
A.

Visa・Mastercard ブランドのクレジットカードや一部のデビットカードも紐付けは可能です。ただし、Wise デビットカードの方が海外決済手数料が低く、使い捨てカード番号でセキュリティも確保しやすいため、本サイトでは第一候補として紹介しています。普段使いのメインクレカを直接 Alipay に登録するのは、紛失時のリスク管理の面でできれば避けたいところです。

Q4.人民元の現金が余ったらどうする? +
A.

人民元 → 日本円に戻す方向は、どこで換えても順方向より不利になりやすいので、現地で使い切るのを基本にしてください。難しい場合は 次の中国旅行用に取っておく か、現地空港・日本の空港の両替店で戻す(レートはあまり良くない)のどちらかです。100 元札・50 元札で残しておくと、次回も使いやすくなります。

Q5.中国でクレジットカード(Visa/Mastercard)はどれくらい使えますか? +
A.

中・高級ホテル、大型ショッピングモール、外資系チェーンの飲食店 などでは普通に使えますが、中小規模の店舗では Alipay/WeChat Pay が中心で、クレカが通らない場面も少なくありません。クレカは大きい支払いの予備、日常決済は Alipayという分担で考えておくと安心です。

Q6.両替にパスポートは必要? +
A.

金額に関わらず必須 です。中国銀行・中国工商銀行・空港やホテルの両替店、いずれもパスポート原本の提示が求められます(コピー・写真不可)。初回登録には 30〜60 分 かかることがあるので、銀行で換える場合は時間に余裕を持って動いてください。

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